羽生名人が王位戦の挑戦権獲得に失敗したことがニュースになっています。
こんなことまでニュースにして欲しくないと思いますが…。
木村一基九段が挑戦者になりましたが、名前を久しぶりに聞きました。
過去のご活躍を振り返ってみようと思います。
もくじ
木村一基九段の年齢は?その活躍と実績について
羽生名人より少し年下ですが、ほぼ同年代です。
調べてみたところ45歳、今月23日に46歳になります。
羽生世代と言ってもよいはずですが、なぜかその括りには入っていませんでした。
羽生名人は48歳ですが、もっと年齢差が小さくなければ羽生世代とは呼ばれないのかもしれません。
佐藤、森内、丸山、村山、先崎、まだいたでしょうか…人数が多いこともありますし、この言葉ができた時代は、他の棋士がまだ活躍できていなかったこともあるでしょう。
深浦康市や久保利明も同年代ですが、羽生世代のデビュー当初はしばらく活躍を抑えられていた印象があります。
深浦、久保も羽生世代とは呼ばれていませんでした。
木村が深浦、久保と大きく異なる点は、タイトル獲得経験がないことです。
登場回数は相当あるはずです。
森下卓も無冠だったため準優勝男と呼ばれていましたが、調べてみたところ登場回数は6回と同数でした。
記憶にあるのは、羽生名人との竜王戦挑戦者決定戦3番勝負です。
第1局で羽生名人が1手詰めを見逃してトン死しました。
木村にとっては大チャンスだったはずですが、残り2局を落として挑戦権獲得はなりませんでした。
この頃の羽生名人はかなり強かったので、1局落とした程度ならどうにでもなるという印象を持ちました。
羽生名人に勝ってタイトルに挑戦するというのは、かなり厳しい時代だったので、大チャンスとは言っても順当な結果だと思いました。
ひどいと思ったのは、深浦康市との王位戦で、3連勝から4連敗を食らったことでした。
この時もうタイトルは取れないだろうと思いました。
ファンにとってもきつかったと思います。
地元の人間はかなり熱心に応援するはずでしょうから。
今回の王位戦挑戦権獲得は最後のチャンスだと思って、ぜひモノにして欲しいですね。
木村一基の今期王位リーグでの活躍について
タイトル戦には出まくっていましたが、A級を陥落したのもかなり前のことです。
近年は羽生世代も完全に鳴りを潜め、若手の活躍ばかりが取り沙汰されるようになりました。
プロ将棋自体ここ2、3年はほとんど見なくなっていたので、最近どんな活躍をしているかは全く知りませんでした。
今回のニュースでは羽生名人ばかり注目されていますが、木村九段がタイトル挑戦権を獲得できたということの方が、私にとっては驚きでした。
まず今期の王位戦リーグを調べてみました。
下位棋士がたくさんいるのは昔から変わっていませんね。
竜王戦のように、クラス別に予選を組んでいるのでしょうか。
よく覚えていません。
しかし上位棋士以外にもチャンスが生じるというシステムは悪くないと思います。
ただ竜王戦ドリームと言われるようなことは、王位戦では聞きませんでしたね。
歴代王位は羽生の名前ばかり並んでいます。
そう言えば深浦康市の初タイトルは王位でした。
今期の王位戦リーグのメンバーを見ると、挑戦候補は羽生以外では、菅井、永瀬と予想するのが自然でしょう。
木村がリーグで勝ち抜けるということが、正直意外でした。
下位棋士といっても、それは勢いある若手とも言えるのですから。
また、若くしてすでに上位にいる棋士もいます。
最後の1局を落としてプレーオフにもつれこ込んでしまいましたが、ここでは本戦で敗れた菅井にリベンジを食らうと予想するのが、まあ順当だと思います。
ここを勝ったのは、チカラを見せたと言えるでしょう。
もう一方の白組リーグは、順当に羽生と永瀬が勝ち残ってプレーオフとなりました。
ここでは本戦で敗れた羽生がリベンジを果たしました。
歴代最多勝利数でニュースになったのが、この対局です。
永瀬は斬られ役になってしまいましたが、羽生が勝つのは紅組のプレーオフで木村が勝つのと違って、それほど意外には感じませんでした。
羽生名人はまだまだやれると思っていたからです。
こうなってくると、羽生が挑戦権を獲得すると誰もが思ったのではないでしょうか。
しかし勝ったのは木村一基でした。
木村一基の復調の理由は?王位戦に勝算はあるか?
こういうのは、研鑽が実を結んだのではないかと考えています。
勢いで勝てるような年齢でもないはずですから。
それでもここまで勝てたのは、何らかの勢いもあるという気もします。
今回調べて知ったことですが、現在はA級に在籍しているそうです。
前期9期ぶりに昇級したとのことでした。
しかし勢いと言えば、現王位の豊島も相当なものです。
名人を含む3冠なのですから。
勢いだけでなく、実力も本物です。
ここまで勝ち抜いてきたとは言え、木村にとってはかつてのタイトル戦の中で、もっとも厳しい相手となるでしょう。
私は正直それほど熱を入れて見るつもりはありませんが、地元の人間の応援はチカラが入ることと思います。
その期待にこたえる戦いをすることを望みます。
もし2勝できれば、私も注目して応援をするつもりです。
木村九段、がんばって下さい。