『日本国紀』(にほんこくき)内容感想 戦国時代 後編

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『日本国紀』内容感想 戦国時代 前編

朝鮮出兵

両軍合わせて40万人という規模だとは知りませんでした。
中国史ではよく聞く数字ですが、日本が10万規模の軍勢を揃えられるとは思いませんでした。

明の征服を目指した戦いだったので、第二次大戦同様、広い国土に手間取って逃げ帰ったのだと思っていました。
朝鮮との戦いまでは調子がよかったようですが、明の参戦からは膠着状態となり、休戦協定を結びます。

この時互いに相手が降伏したと思いこんでいて、そうではないと分かった秀吉は、再度軍を派遣します。

2度目の派兵の時は、明をかなり追い込んだようです。

日本の教科書では逆に苦戦したと書かれていることが多いそうですが、
朝鮮の英雄、李舜臣が参戦した戦いであるので、配慮が働いたのだろうと著者は言いたいようです。

優勢に進んだ戦いでしたが、秀吉の死によって撤退することになりました。

「侵略」という用語について

朝鮮使が立ち寄ったとされる場所にある資料館に、以前行ったことがあります。
その時ガイドの人が言った「秀吉の朝鮮侵略」という言葉に少し驚いたことがあります。

「侵略」という言葉を使うべきか否かは、しばしば問題になっています。
近現代においてこだわるというのは、少しは分かる気がします。

しかし秀吉の時代のような大昔のことはどうでもいいと思っていたので、
ことさらそういう言葉を使うことに、違和感があったということです。

他国へ戦争を仕掛けることを、全て「侵略」で統一すればよいという、著者の考えはそのとおりだと思います。
(あるいは、一切使うなということかもしれませんが。)

日本が大陸に進出していたら?

著者の考察があります。

秀吉の死がなければどうなっていたか。

またこの後の江戸時代の章でも、
鎖国政策を取らずに海外へ進出していたらどうなっていたか。

私の感想を、まとめてここに書くこととします。

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最初は、それは到底無理なことだと考えていました。

私の祖父は、戦争で中国大陸に渡ったことがありました。
「3日歩き続けても、ずっと同じ景色が続いていた」と言っていたそうです。

戦争が膠着したのも、敵兵にやられたというより、
広すぎて補給が出来なかったからだと思っています。

大陸で領土を拡大していくイメージが湧かないのです。

しかしイギリスは日本と同様の島国でありながら、世界を征服しました。

また本書でも書かれている通り、中国は少数民族に支配された歴史が長く、
数が多ければいくさに勝てるというものではありません。

それを思えば、領土を大陸に広げられる可能性はあったのかもしれません。

このようなことを著者は面白がって考えていたようです。
しかしながら、私はまったく面白いとは思えませんでした。

モンゴル帝国やナポレオンの領土拡大にロマンを感じる気持ちはあるのですが、
日本がそれをやると考えるとなると、げんなりします。

海外に領土を持ったとしても、その経営資本は日本からの持ち出しになるのでしょう。
第二次大戦でもそうであったように。

著者も書いていますが、日本人には完全搾取型の植民地支配は出来ないのですから。
それを「甘さ」と書いていましたが、やらないほうがいいです。

大戦時にも、資源がカネで買えるのなら、本来はそうしたかったはずなのです。
アメリカの妨害でそれが出来なくなったから、やむなく東南アジアへ進出したのだと思っています。

イギリスが世界に植民地を持ったとしても、いいのはその時だけです。
それによって、現代にまで尾を引く大きな禍根を残すことになりました。

パレスチナ問題がその典型です。
また、先日ロヒンギャ問題を調べた時にも、イギリスが関わっていたことが分かりました。

ロヒンギャ難民問題とは?なぜ嫌われるのか調べてみました

おそらく他にも世界中に存在し、今でも恨みを買っているのでしょう。
日本はそんなことになってほしくないと思います。

関ヶ原の戦い

西軍が負けた理由がよく分からない、あるいは納得いきませんでした。
自分でも少し調べてみましたが、とてもややこしくて読めませんでした。

負けた理由もそうですが、毛利や島津といった大大名が西軍についた理由もよく分かりません。

多くの武将から慕われていた、秀吉の正妻のねねが、
秀頼を産んだ側室の茶々と不仲であったから、武将たちは動かなかったとあります。

家康も嫌いだが、茶々も嫌いということでしょうか。
そんな理由で、西軍についておきながら戦わなかったのは理解できません。

これから長く続く江戸時代のことを思えば、判断を誤ったと感じました。

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