『相棒』シャブ山シャブ子は覚醒剤中毒患者への偏見を助長する差別?

シャブ山シャブ子とは?
シャブ山シャブ子 相棒での怪演が話題。再放送の予定は?

演技が怖いという話題で終わるかと思いきや、
話題となったがゆえに、専門家の先生方が差別と騒ぎ立てているようです。

私は頭を抱えました。
私は20年あまり薬物依存症の治療にかかわってきましたが、
率直にいって、あんな覚せい剤依存症患者はいません。

危険ドラッグやある種の幻覚薬を一緒に使用した場合、
あるいは、他の精神障害を合併する複雑なケースならいざ知らず、
少なくとも覚せい剤だけの影響でああいった状態を呈するのはまれです。

複雑なケース、まれなケースだったということで勘弁していただけないでしょうか?

せっかく楽しく見ていたのですから、
水を差すようなことはしないでほしいです。

ただでさえテレビは過剰な自主規制が多くて、つまらなくなっているのですから。

先生方の意見によれば、覚せい剤の影響によると考えられていた過去の凶悪犯罪は、
その影響の大きさが誇張されているそうです。

覚醒剤だけでなく、社会が悪いのも原因のひとつで、
社会について考えていく必要があるのだそうです。

スポンサーリンク

薬物患者のイメージ

「覚せい剤やめますか、それとも人間やめますか」

かつて大規模な啓発活動がありました。
ポスターもたくさん刷られたことと思います。
私もよく覚えています。
シャブは怖いものだと刷り込まれています。

大きな効果があったようで、海外と比較して日本は覚せい剤による汚染度は低いそうです。
啓発活動において、患者は「人間をやめた人たち、ゾンビのような人たち」というイメージを植え付けられました。

そういえば昔、大ヒット刑事ドラマの「太陽にほえろ!」で、
小野寺昭が敵の組織にシャブを打たれて、錯乱状態になるというシーンがありました。
あれも結構話題になったはずです。

今はシャブって言ってはいけないのかな。

かなり前のことになりますが、少年ジャンプに「シェイプアップ乱」というギャグ漫画がありました。
その単行本のコンビニ復刻版を買ったことがあります。

さびれたホテルがリピーター客をつかむために、客にシャブを打とうとするギャグがあったのですが、
復刻版では修正が入っていたと思います。

あ、でも相棒ではシャブ山シャブ子って言っていますね。

今後これに関することが扱えなくなるとつまらなくなるので、
専門家の先生方には自重してもらいたかったのです。

どうしても見過ごせないということであれば、もうどうしようもありませんが。

最新の人権感覚

話を元に戻すと、

ゾンビのイメージによって依存患者を減らすことはできたが、
患者への偏見を生じさせたという功罪がある。

専門家の先生方は、そう言いたいようです。

また、こうも考えているようです。

もしシャブ子が精神疾患の患者という設定であれば、
その方面のうるさ方の抗議を警戒して、最初から取りやめていたはず、

薬物患者という設定にして放映したのは、我々がなめられているということではないのか。

さらに先生の見解は続きます。

薬物は犯罪ではなく病気?

薬物問題は犯罪ではなく、健康問題である。
国際的にはその考えが主流で、日本は遅れている。

確かに刑務所に入れるだけ入れて、
刑期が終われば放り出す、というのでは解決しないとは思います。

しかし、犯罪ではない?

今ではWHOや国連も、「薬物問題を非犯罪化し、健康問題として扱うべし」と各国に申し入れをしており、
世界は確実にその方向へと進んでいます。

薬物患者は、かつて虐げられていたハンセン病患者と同じであるとも言っています。

そこまで言われると、ちょっとついていけません。
日本では良くも悪くも、そこまで意識は進んでいないと思います。

先生は相棒へのエールを送って締めくくっています。
しかし正直浮世離れした意見だと感じました。

そういえば昔『相棒』の劇中で、図書館での聞き込みにそこの司書が回答するシーンがあリました。
その回は関係者から抗議を受け、完全に抹殺されてしまいました。
そこまですることなのかと思いました。

抗議、批判をするとはそういうことであるということだけは、心に留めておいて欲しいと思いました。
もちろん正当であると信じるなら、すればいいのですが。

最大の疑問はやはり、覚せい剤中毒がなぜ病気と同じ扱いになるのかということです。

一般のイメージにおいては、薬物は無理やり打たれたのでなく、自分で打ったということになっています。
実際そうなのでしょう。

この疑問が解消されない限り、専門家先生の論は共感を得づらいと思います。

シャブ山シャブ子が共感を得たのは、一般のイメージに沿っていたためリアリティを感じた、
あるいはそれを超えていたために衝撃を受けた、ということでしょう。

実態はあそこまではひどくはないのでしょが、私も含めた一般人はあまり興味がないことだと思います。

スポンサーリンク

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

フォローする