ベネズエラはなぜ混乱?インフレ、経済危機等の原因をわかりやすく解説

ベネズエラの混乱が続いています。
しばらく収まる様子はなさそうなので、今後も続くでしょう。
そのたびに混乱の原因が気になってしまうと思うので、調べておくことにしました。

反米政策をとっていたためアメリカの怒りを買って経済制裁を受けたから、という意見もあるようです。
あるいは原油を狙っているからだとも。

私もそんなものだろうと思っていました。
しかしこのたび調べてみたところ、それは陰謀論ではないかと感じました。

それでは何が原因なのでしょうか?

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難民続出!ベネズエラ混乱の原因とは?

原油価格の高止まりで社会主義政策を維持できていたが、それが下落して崩壊した

そして誤った政策が追い打ちをかけた

細かい要因は他にもあるでしょうが、いずれも付帯的なものでしょう。
大元の原因は、いたってシンプルなものであると考えます。

それについて解説していきますが、まずはベネズエラの紹介から始めます。

ベネズエラの地図 どこにあるのか

ベネズエラという国自体、一般にはなじみが薄いかもしれません。
しかし私は『あしたのジョー』に出てくるカーロス・リベラの母国ということで知っていました。

なぜか位置についても、南米のあの辺りというイメージがありました。

混乱前はどんな国だったのでしょう。

中南米にありがちな軍事独裁政権が長く続いていたわけではなく、1958年という早い時点で議会制民主主義が成立していました。
さらにさかのぼって1914年にマラカイボで世界最大級の油田が発見され農業国から脱却し、石油産業が国家の中心的な産業になりました。
1920年代にはオリノコ油田が発見されます。

原油価格が維持できていた時代は、南米でも最富裕国でした。
そのような状況でありながら体制の腐敗のため、貧富の格差は埋まらず、累積債務は増大しました。

クーデターなどの混乱を経て、前職チャベスが大統領に就任します。
就任当初は社会主義政策を全面に出しているわけではなかったようですが、ジョージ・W・ブッシュ(2001年就任)政権以降は反米路線を掲げるようになります。

転機は2007年、「21世紀の社会主義」と呼ばれる政策が始まりました。

石油をはじめとした国内の主要産業の国有化に踏み切ったのです。

現在ベネズエラへの投資が停滞している原因の一つにもなっています。
いつ国有化されるか分からないようでは、投資が進まないのも当然です。
これは石油産業に限った話ではありません。

また庶民へのバラマキも行われました。
ベネズエラに限った話ではありませんが、バラマキは税金で有権者を買収するようなものです。

そして貧困層の生活支援として、農産物には固定価格の販売が強制されました。

これは現在も続いていますが、利益が出ないため従事するものがいなくなってしまいました。
物不足の悲惨な映像が出回っていますが、外貨が無いからだけではなく、このことも原因の一つになっています。

それもこれも、原油価格が安定しているうちは、社会主義の理想の追求として成り立っていたのでしょう。
なまじ原油など出なかった方が、今の惨状を回避できたのかもしれません。

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原油価格の推移 ベネズエラへの影響について

油田や油種を特定したものではなく指標です。
2007年は100ドルを超えていますが、直後に急落しています。

その後原油価格はもちなおしたためチャベスの失策の影響は緩和されましたが、現在はまた低水準に戻っています。
ベネズエラの混乱が伝えられるようになったのは近年のことだと思いますが、ハイパーインフレは2015年から始まったと言われています。
原油価格の暴落時期と一致します。

ベネズエラが原油を増産しなかった理由

油田から出る原油が低質のため、精製にコストがかかるそうです。
産出する原油を軽質原油で希釈する必要があるのですが、それは輸入に頼っています。
今は外貨がないので、それができません。

また石油産業の人事権を政府が握っていたため、役職を後ろ盾である軍の関係者が独占していました。
そのため運営が停滞して産出量は減少、施設の老朽化も進みました。

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ベネズエラへのアメリカ介入の目的は?原油が目当てなのか?

そのような事情を考えると、アメリカの目的が原油にあるとは考えづらいです。

原油価格の低さ、精製の高コストなどは、アメリカが従事したとしても条件は同じです。
老朽化した施設の改修なども必要となります。

そもそも安いという時点で需要が無いということです。
今は本国のシェールオイルの事業からも撤退が続いているという状況です。

いくら埋蔵量が多くても、ベネズエラの油田の開発へ投資するのは、うま味がないと思われます。

それでは何が目的なのでしょうか。

安全保障だと思われます。

ベネズエラに関する報道では、後ろ盾の国家に関しても伝えられています。
社会主義国諸国ばかりで、特にロシアや中国をよく聞きます。

カリブ海のベネズエラ領、ラ・オルチラ島に、ロシア軍基地の建設が予定されています。

キューバ危機の再来を思わせます。
こんなところに前線基地を作らせるわけにはいかないでしょう。

ベネズエラは暫定大統領も擁立されて、アメリカが支援しています。
内戦の可能性もあるでしょう。

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