聖闘士星矢ND 単行本は高いが内容は充実!
雑誌連載がいつの間にかモノクロになっていたのでオールカラーはもうやめたのかと思っていたのですが、単行本ではずっと継続していたのですね。
ただ価格が高い!
一冊あたり700円以上します。しかも一般の漫画単行本と比較して、はっきり厚さが薄いですし…
近年の漫画単行本もモノクロに着色したバージョンが(電子書籍限定で?)読めるようですが、1~2割増し程度の価格です。
しかしNDは価格分あると言ってよい内容です。
CGの描き込みは、1~2割増し程度の着色版では得られない気合の入りようです。
幾分の筆致の衰えはいかんともしがたいものはありますが、『男坂』くらいのレベルは保っています。
いや、NDはかなり頑張っていますね。絵柄の変化、で済まされる範疇の変化と言えなくもありません。
一時期の『男坂』とか『風小次』の描き下ろし分はいただけない感じだったのですが、波が激しいです。
アマゾンでは試し読みが出来ます。緻密な描き込みは一見の価値があります。
聖闘士星矢ND 設定やストーリーのアイデアも充実!
内容面では、旧作と比較してアイデアをふんだんに盛り込んでいると感じました。
旧作も聖衣、小宇宙、ギリシャ神話等、斬新なアイデアが盛りだくさんなのですが、設定面に留まるものです。
ストーリーは単調といえば単調で、当時はそれでも満足できていたのですが、今同じことをやるのは苦しいでしょう。
NDのストーリーは先が読めないところが面白いです。別のチームが12宮を逆に進んだりもしていますから。
設定面のアイデアも、13人目の黄金聖衣や時間移動など、旧作に劣るものではありません。
聖闘士星矢NDキャラクター考察 旧作のメインキャラが引き続き登場!新キャラの多彩さも魅力!
『ロストキャンバス』との大きな違いは、旧作のブロンズ4人と城戸沙織が登場するという点でしょう。
これは原作者の車田だからこそできることです。おかげで感情移入の度合いが高いです。
星矢の派生作品は多くありますが、オリジナルキャラクターがほとんどです。原作キャラを出すとどうしても「これは違う」と感じてしまいますので、それでよいのですが。
新キャラクターも旧作と比較して多彩に感じます。
旧作にあった、美形キャラで釣るという感じがしません。
車田マニアの間では『星矢』より『リングにかけろ』を評価する向きもあるのですが、それは熱血キャラの石松や渋い志那虎一城などのキャラクターがいたからではないかと思っています。
NDのデストールはやりすぎですが(笑)
内面の描写もしっかりしています。
師匠や親友と戦うというのは旧作でもありましたが、NDの水鏡は主役と見紛うほどによく描けています。
そういえばNDの主役って誰なのでしょうね。水鏡が主人公かと思うくらいの活躍を見ていてふと思いました。
ペガサスの聖闘士・天馬でしょうか?主役の扱いではない気がします。それを言うなら旧作も相当なものでしたが(笑)
主役に近い扱いということであれば、童虎・シオンでしょう。でも違いますよね。
特に童虎は、かなり主役に近い扱いではありますが。
水鏡との友情の描写は感動ものでした。紫龍との交流もよかったです。
シオンがいつもくっついていなければ、童虎が主役といわれても納得できました。熱い男です。
旧作は特にハーデス編のキャラクター描写が、敵味方ともに薄味に感じました。
NDは黄金も含め、みんな生き生きしています。
黄金聖闘士(ND)最強ランキングと感想考察【聖闘士星矢ND冥王神話】
敵キャラは描写がもの足りないというより、頭数自体が少ないですね。
そういえばNDも内輪の戦いばかりやっています。
天貴星グリフォンはもう倒れたんでしたっけ?あの役回りは旧作では天猛星ワイバーンだったのですが、NDではこれからです。
旧作の時にも思ったことがあります。
地上を闇に変えようとするハーデスに、人間であるスペクターたちが与する理由の描写が少ないのではないかと。
死後地獄に落ちたくないということかもしれませんが、あまり触れることはありませんでした。
弟を人質にとられていたという水鏡の理由は、納得のいくものです。真の理由は、オデッセウスの復活をアテナに知らせるということでしたか。
フェルメールは理由の描写がないまま退場してしまいました。天猛星ワイバーンが今後登場することと思いますが、彼には何か人間らしい行動の動機が欲しいです。
聖闘士星矢ND 天闘士の登場が意味することは?
斗馬の登場は天界編への導入部になるかと思ったのですが、それだけでは収まらない彼の描写が気になります。
ゼウスより格上のクロノスまで登場した以上、天界編の内容も本作NDでやってしまうかもしれません。
というより、やってほしいです。現在66歳の車田先生がいつまで描けるか分かりませんし。
オデッセウスのインパクトに対抗するには、ゼウスの登場はうってつけでしょう。アテナ・ハーデス・ゼウスの三つ巴の戦いは、盛り上がることうけあいです。
そうでなければ、そもそも斗馬の登場自体不自然ということにもなるでしょう。魔鈴の弟の設定なんて、まあどうでもいいことなわけですし。
魔鈴と斗馬のマスクの設定は、出会っても互いが分からなくするための小道具だったのですね。
斗馬はともかく魔鈴のそれは、壮大な伏線ということになります(笑)
まあそんなわけはないと思うのですが、女子に仮面という設定はどこから出てきたのでしょう。
旧作連載当時に、女の子の殴り合いを見せるのは忍びないという風潮があったわけではありません。現代では女の子は戦ってナンボ。『聖闘士星矢オメガ』では、女子に仮面の設定も抹消されました。まだ読んではいないのですが、『セインティア翔』もそうなのでしょうか?
聖闘士星矢ND 今後の展開を予想する
内輪の戦いも、オデッセウスの登場で一区切りつくことでしょう。
頭数の多い黄金たちは、オデッセウスの眠りの結解でふるいにかけられるような感じです。
最終決戦に参加する黄金は、ジェミニ、バルゴ、レオの3強、そして童虎・シオンくらいに絞られるでしょう。あ、デストールはついてくるかもしれませんね(笑)
その上ブロンズ4名もいるので、ハーデス軍には駒が足りません。ロストキャンパスのように、新たな設定が加わるかもしれません。
そういえば童虎シオン以外の黄金は殉職するという設定がありました。
だとすれば残りの黄金も戦闘に参加するのかもしれません。LCのように、各人の見せ場を用意することはなさそうに思います。
瞬とバルゴ、一輝とレオの因縁も、NDで補完されました。旧作では伏線も根拠もなく彼らに黄金聖衣が装着されたので、それが描かれたのはよいことです。
男坂の連載は(えらく中途半端でしたが)一区切りつきました。NDの再開を楽しみにしています。
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