「三毛別羆事件」がツイッターのトレンドに入っていますが、NHKで特番が組まれていたようです。
私は見逃しましたが。
ちょうど最近、まさにその事件を扱った漫画を読んだことを思い出し、紹介記事を書いてみることにしました。
矢口高雄『羆嵐』感想
矢口高雄は『釣りキチ三平』の作者でもあります。
2020年11月20日に81歳で亡くなられていて、この時に本屋で売り出されていたのが本作でした。
クマの登場する漫画は時々見かけますが、本作はまさにその事件そのものを扱ったものです。
自然の掟が破られ、起きた衝撃の物語!! 戸川幸夫&矢口高雄 動物シリーズ第1弾!
大正4年12月、北海道苫前村(とまこまえむら)の開拓地で、一頭の巨大な羆(ひぐま)による身も凍る事件が起きた。
原生林の開拓・農地化が進み餌に窮した羆は人里に出現、農作物では満腹にならず、ついに村人たちに牙をむくようになる。
開拓という名のもと、人間の自然界への深入りが招いた惨劇。
共存していた人間と野生動物の暗黙のルールは破られ、凶暴性むき出しに襲いかかる羆と、村の生活を必死に守る人間たちの壮絶な戦いが始まった!
動物文学の第一人者・戸川幸夫の原作を、矢口高雄がリアルな手法で鮮烈に描破。大自然における動物と人間の存在を浮き彫りにする。
妙に作り込まれていると思ったら、原作があったのですね。さすがに読み応えがありました。
ボリュームも相当なもので、読み終わるのに2時間位はかかったと思います。
自然のルールから外れない限り善も悪もなく、外れた者は死ぬ。そしてそれは、人間にもヒグマにも平等である。
冒頭でこのようなことが謳われ、それが全編に通じていました。
ヒグマも、そして開拓のために自然に深入りした人間も、善悪では描かれていません。
とにかくこわかったです。
絵がリアルなんですよ。
『釣りキチ三平』でもそうでしたが、人間にはデフォルメがあるものの、自然描写はとても緻密でリアルです。
子どもや妊婦も容赦なく襲われます。
その描写もこれまた執拗で…
どこかで知った情報ですが、トラやライオンが獲物を食べるときは、相手の息の根を止めてから行うそうです。
しかし、クマは獲物が生きたまま食べます!
近所の池田動物園によく通っていた時期がありまして、当時はヒグマもいました。
体長は3メートルくらいあったかなあ…
エサの時間に周知の放送があって、魚や野菜などを格子の柵の高い位置に挟みます。
クマがそれらを食べる時に、立ち上がった姿が見られるのです。
ツメがえげつないんですよね。
厚みが3センチ位あったような気がします。
画像検索で探してみたのですが、自分の印象としっくり合うものが見つかりません。
鋭い鉤爪ではなく、とにかくぶっとい印象がありました。
そばに直径50センチくらいのプラスチックのボールがおいてあり、クマのおもちゃに使っていたと紹介されていました。
かなり硬いプラスチックで、厚みもこれまた3センチ位あったのかな、ヒビどころではなくボロボロになっていました。
ところで、事件の現場は今どうなっているのでしょうか。
これもまた以前にどこかで知った情報で正確かどうかは自信がないのですが、調べても情報を見つけられなかったので書いておきます。
廃村になったらしいですよ。
まあ当然でしょうが。
作品紹介からは脱線しましたが、ヒトを襲ったクマが最後に退治されるというだけの話ですから、語ることはそれほど多くはありません。
とにかく、クマはこわいという漫画でした。
高橋よしひろ『銀牙 -流れ星 銀-』感想
クマの漫画といえばこれでしょう。
なんと今でもシリーズが続いています。
敵はクマ以外にも、狼、犬、猿…さすがに人間はいなかったはずですが。
最初の敵であるヒグマ「赤カブト」の子どもも登場しました。
ロシアの犬が海を渡って侵略してきたこともあったかなあ…
伊達政宗みたいな独眼の犬も出てきたし。
今では宇宙生命体?に体を乗っ取られた何やらと闘っています。
こちらがシリーズ最新刊です。
栗毛の犬は銀の孫だったと思います。しかし主役は、銀の時代にはチンピラだったが今では改心した老犬という…
今でもそこそこリアルな絵柄ですが、シリーズ初期はもっと緻密に描き込まれていました。
動物がしゃべるという設定なので(その種だけに通じるというものではありますが)、その点ではリアルとは言えないかもしれません。
しかし本作のクマも、とてもこわいです!
『鬼滅の刃』のクマについて
鬼滅の刃にもクマが登場していたのですね。
まあすぐに思い出せました。
炭治郎の回想で、彼の父がクマを退治したのでした。
立ち上がると人の倍はあったでしょうか。
しかしとても弱く、あっという間にやられてしまいました。
親父が強かったということなのかもしれませんが。
『ゴールデンカムイ』にもクマが登場?
話題作ですが、読んだことはありません。
ただクマは登場するらしいです。
第1巻の内容紹介: 『不死身の杉元』日露戦争での鬼神の如き武功から、そう謳われた兵士は、ある目的の為に大金を欲し、かつてゴールドラッシュに沸いた北海道へ足を踏み入れる。そこにはアイヌが隠した莫大な埋蔵金への手掛かりが!? 立ち塞がる圧倒的な大自然と凶悪な死刑囚。そして、アイヌの少女、エゾ狼との出逢い。『黄金を巡る生存競争』開幕ッ!!!!
絵柄がちょっとおとなしく感じるのですが、どんなクマが登場するのでしょう?
志茂田景樹『黄色い牙』感想
漫画ではなく小説ですが。
読んでから10年以上は経つかもしれません。
内容はほとんどおぼえていないのですが、女のことで主人公と別の男が揉めていたような…
主人公の顔面がクマにつぶされた ということは印象に残っています。
それで女に捨てられたということはなかったと思いますが。
これもこわいおはなしです。
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