完全版とでもいうべき超合金フィギュアが発売されます。
税別59,000円という価格も相当なものですが、それ以上に驚かされるのはこれまでに幾度となく商品化されていたという点です。
40年以上前のロボットアニメで知る人もそう多くないと思っていたのですが、売れるものなのですね。
バンダイのブランド「超合金魂」だけでも、これだけあります。
・2004年 GT-10 ボルテスV 1,870円(税10%込)
・2006年 GX-31 ボルテスV 17,380円(税10%込)
・2008年 GX-31V ボルテスV RESPECT FOR VOLT IN BOX 19,580円(税10%込)
・2015年 GX-31V(40th Anniv.) ボルテスⅤ(超合金40周年記念Ver.) 25,300円(税10%込)
・2018年 GX-79 超電磁マシーン ボルテスV F.A. 15,400円(税10%込)
そして今回の…
放映当時はポピーというメーカーから出ていました。全部でどれだけあるのだか。
これだけ出るということはマニアのおっさんがいつまでも離れられないということなのでしょう。
実は私も10年位前に買っています。おそらく2008年版だと思います。
当時ブルーレイも買おうか迷っていたのですが、そうしているうちに売り切れてしまって悔しい思いもしました。
ネット配信も頻繁に番組の入れ替えがあったのですが、ボルテスの配信を待って何とか見ることができました。
そして今回の超合金フィギュアの宣伝を見て、また見たくなりました。
10年前は全話見るのに5,000円くらい払ったのですが、今ならアマゾンあたりの無料体験期間を使って見ることができます。
超合金発売の年末に向けて、アニメの一部がYouTubeで配信されます。ケチケチしないで全話配信でいいのによ~セーラームーンはそうだったよね。
ボルテスv第1話動画
ボルテスvについて、あれこれ書いてみます。
ボルテスv最終回ネタバレ感想 長浜ロマン三部作の魅力を語る
実はまだ3分の1くらいしか見ていません。10年前に見た記憶を辿って書きます。
敵将プリンス・ハイネルの出生の秘密が一番のキモなので、それは伏せておきます。
宇宙船に変形した基地ビッグ・ファルコンが、ボルテスvと共に敵の本拠地ボアザン星に向かって出征します。
ボアザン星に着陸するまでが大変という感じで、ボルテス自体が苦戦するところはなかったです。というより獣士の類との戦いもありませんでした。ハイネルが乗り込んだボアザンの守護神を除いては。
プリンス・ハイネルは女性ファンがつく敵キャラのはしりといった存在です。よくそのように紹介されるので間違いはないはずですが、一応ファーストガンダムのシャアとどっちが先かを調べておきました。ボルテスの方が2年先です。
作品全体の感想となりますが、ボルテスvの魅力はそのドラマ性にあると思います。
一応1話完結で、敵のロボットを1体倒す話の繰り返しではあるのですが、ドラマが盛り上がってきて怪獣が登場しない回が一度だけありました。実はリアルタイムでも見ていて当時はまだ小さい子どもだったのですが、その時にちょっと驚いた記憶があります。
「あれっ?怪獣が出てこないで終わっちゃった」って(笑)
今見ても、大人の鑑賞に堪えるドラマ性があると思います。
ただこれって本当の大人が見ると「敵地に乗り込んで攻撃するのは専守防衛に反する」「話し合いで解決すべきだ」「ボルテスvは侵略者だ」とか思うのでしょう。しかし大人になりきれていない私は、全くそのように思えないのです。少年の心を失っていない、ということで(笑)
貴族の奴隷への差別、独裁者打倒の革命、生き別れの父などといった設定は、本当に凝っていると思います。
前作「コンバトラーv」の二番煎じと考える向きもあるのかもしれませんが、私としては焼き直しなどではなく「進化」です。次回作の「闘将ダイモス」にも、その重厚なドラマ性は引き継がれています。
これら三作はプロデューサー長浜忠夫の「三部作」と呼ばれています。
同年代の男の子も色々ロボットアニメを見たのでしょうが、私は基本これしか見ていません。あと「鋼鉄ジーグ」(内容はよく覚えていませんが)。
ガンダムやエヴァンゲリオンは知名度であれば比較にならないほど上なのでしょうが、これらはパッと見ても何をやっているかよく分からなかったのです。長浜三部作は怪獣が出てきてそれをやっつけるというのが、子どもの私にはとても分かりやすかったです。ファーストガンダムの大ブームはよく覚えているのですが、私には乗れませんでした。
音楽が分かりやすいのもボルテスvの魅力でした。10年前超合金を買ったとき、音楽CDもいっしょに買いました。
ボルテスvがフィリピンで人気の理由とは?
日本での知名度は40年前のアニメということを差し引いても、かなり低いです。私はリアルタイムで見ていたので当時のことも知っているのですが、ブームというようなものはありませんでした。
しかしフィリピンでは知らない者がいないほどの国民的なアニメなのです。
安倍首相が訪れた際、現地の人はエンディングテーマを歌って迎えたとのことです。
それほどまでの人気を得た理由ですが、2つ考えられます。
ひとつは普通に、当時の子どもたちには新鮮だったから。
日本人の作るものは世界的にはかなり独特に映るようです。
フランスではドラゴンボールだったか聖闘士星矢だったかの視聴率が、80%を超えたそうです。いくらなんでも異常です。日本ではサブカルチャー扱いなのに、芸術の本場でこれほどの支持を得ようとは。文化侵略との批判もあったそうですが知らんがな。
日本での評価はそこそこなのに、海外の特定の地域で人気が爆発するという例は他にもいくつかあるようです。ハワイのキカイダーとか。
その地域特有の世相を背景に支持されているのかもしれません。
それが二つ目の分析なのですが、
フィリピンは当時独裁政権下にあって、それがボルテスvのテーマとマッチしたのではないか
という説です。
独裁者マルコス、そしてイメルダ婦人、マラカニアン宮殿は、なぜか当時は子どもでも知っていました。国際問題など日本の子どもにはどうでもよいことなのに、なぜなのでしょうね。こち亀でもネタにされていました。
現地での放送は途中で打ち切られたのですが、マルコスが圧力をかけたという説もあります。
分からないのは当時の大人の評価です。テーマが共感を得たのなら大人にも支持されるはずですが、彼らは暴力的な内容が子どもに悪影響を与えるというお決まりの批判もしていたそうです。
それは一部の少数なのかもしれませんが。そもそも万人が一律の評価をするのもあり得ないことです。
ただフィリピンでの人気はいまだにあるそうです。日本でいえば、それこそガンダムやエヴァンゲリオンのようなものなのでしょうね。
今年実写化されます!
ボルテスⅤがフィリピンでリメイク実写版
10年前に超合金を買った時だったでしょうか。やればいいなと、ふと思ったものです。当時も今も何でも実写映画化というのはありましたから。
メカの再現を3DCGで再現するとどうなるか見てみたいし、ドラマ性も映画と相性がよいと考えたからです。
今回の実写化は映画ではなくテレビだそうなので、アニメ並みに再現するのでしょう。リメイクということはそういうことですし。
日本では知名度が低いので実写化などないと思っていたのですが、フィリピンであればなるほどです。日本人以上に好きでいてくれる彼らにやってもらった方がよいのかもしれません。
日本で見る機会があるとよいのですが。
ただ日本でこれだけしつこく超合金を発売するなら、日本でもそれなりの需要はあるはずです。アニメのリメイクをしてもよいのではないでしょうか。
これは10年近く前に見た、前作コンバトラーvのパチンコの動画です。
見たときはギョッとさせられました。搭乗員の垢ぬけたキャラデザもさることながら、3DCGで再現されたメカの緻密さにゾクゾクしました。このクオリティでボルテスを見たいと思います。コンvでもよいのですが、ボルテスならフィリピンにも売れますよ。
YouTubeでボルテスを見ていると、海外発の動画の方が多いようです。やはり彼らの方が日本人以上にボルテスを愛しているのでしょうね。
ひとつだけ紹介します。
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