徳川家治の将棋の棋譜研究

今話題の『日本国紀』に、徳川家治が将棋好きだったと紹介されていました。

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どんな将棋を指したのかを調べてみました。

検索で出てきた、この棋譜を見てみます。

開始日時:1782/10/09
場所:江戸城
手合割:平手
先手:徳川家治
後手:五代伊藤宗印
戦型:四間飛車

▲7六歩 △3四歩 ▲2六歩 △4四歩 ▲2五歩 △3三角 ▲4八銀 △3二銀 ▲5六歩 △5四歩
▲3六歩 △4二飛 ▲5八金右 △6二玉 ▲6八玉 △7二玉 ▲7八玉 △9四歩 ▲9六歩 △6二銀
▲1六歩 △1四歩 ▲3七桂 △8二玉 ▲2六飛 △7二金 ▲5七銀 △4五歩 ▲3五歩 △同 歩
▲5五歩 △同 角 ▲同 角 △同 歩 ▲2四歩 △同 歩 ▲2二角 △4四角 ▲2四飛 △2二角
▲同飛成 △3六歩 ▲2五桂 △5六歩 ▲6六銀 △3七歩成 ▲3三歩 △4三銀 ▲2一龍 △4六歩
▲同 歩 △4七歩 ▲1一龍 △4八歩成 ▲6八金右 △4七と左 ▲8六香 △5七歩成 ▲7五桂 △6八と
▲同 銀 △5二銀 ▲6五角 △7四角 ▲3二歩成 △5八と左 ▲4二と △6九と ▲5二と △6八と
▲同 玉 △6五角 ▲8三香成 △同 金 ▲4一龍 △5八金 ▲7九玉 △6八銀 ▲7八玉 △6九銀不成
▲8八玉 △7九角 ▲7七玉 △6八角成 ▲8八玉 △7九馬 ▲7七玉 △7八銀成 ▲8六玉 △8四香
▲投了
まで90手で後手の勝ち

最初は自分で棋譜を並べて、その時の感想書きました。
そして、後からソフトにかけた評価の感想を、赤字で追加しました。

目次

棋譜の感想

29手目▲3五歩
ここからの3筋、5筋の歩の突き捨ては、自分でもこう指すと思います。
昔であれば角交換をするのが普通だと思うのですが。

しかしソフトでは、この仕掛けで形勢が後手に傾いています。
自分も指すと言っておきながらなんですが、適当な仕掛けだとも感じます。

42手目△3六歩
桂馬を逃げるのが自然な手です。

▲1一龍と香車を取る手も自然で、こちらの方がよい可能性があります。
相手が次に△3七歩成と桂馬を取ってと金を作る手が、どれだけ有効かという比較になります。

第3の手は▲3三歩ですが、おそらく取られるので、それでよいのか読む必要があります。

桂馬が逃げました。
ソフトも桂馬が逃げました。

単に逃げただけでなく、▲3三歩がより強力になると考えたのでしょう。

45手目▲6六銀
このあたりから先手優勢に傾いています。

52手目△4七歩
と金攻めはこわいですが、読みやすい局面ともいえると思います。

まだ先手優勢です。

57手目▲8六香
▲3二歩成が正解だそうです。
▲8六香も悪くはないと思うのですが、実際はゆっくり出来ない形勢だったのでしょう。
次の△5七歩成で逆転します。

62手目△5二銀
こんな手でこちらが手番をとれました。
先手優勢といえるでしょう。

ソフトも悪手と評価しています。
正解は△7四角です。

パッと見、▲5三歩と叩きたいところですが、どう指すのでしょう。

63手目▲6五角
これも良い手だと思います。
詰めろっぽいです。▲3二歩成も匂わせています。

ソフトも▲6五角を読んでいました!
形勢逆転し、先手優勢となります。

72手目△6五角
この局面、自玉は詰めろになっているのでしょうか。
詰まないような気がするのですが…

詰めろです。

そうであれば、最善は▲6二と、次善は▲4一龍、
角を取り返しても勝ちだと思います。

最善は角を取り返す▲同銀で、それで自玉の詰めろが消えて勝ちとなります。

75手目▲4一龍
この手はおかしいと思います。
香車を渡す必要がありません。

その通りで、逆転しています。

76手目△5八金
この手が見えていませんでした。
先手玉は詰めろでした。

受けの手を指しませんでしたが、この将棋では必要ないと読み切っていたのかもしれません。
他の棋譜ももう少し見てみたいところですが、アマ高段というのは間違ってはいないと思います。

しかし将棋の家元?相手にいい勝負がが出来ているというのはおかしいです。
相手が将軍なので緩めていたということでしょうか。

画像を入れすぎてしまったので、詰め将棋については別記事を予定しています。

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