5年後の2024年度から紙幣のデザインが変更されます。一万円札は福沢諭吉から渋沢栄一へと変わります。
早くも渋沢の情報が色々と伝えられています。先日家族といっしょに渋沢に関する番組を見たのですが、とても勉強になりました。
しかし渋沢が一万円札に選ばれた理由を、明確に説明しているものはほとんどありません。
その功績の素晴らしさを挙げてそれを理由としているものもありますが、納得がいくものではありません。偉業を挙げた人物は他にもいるし、なぜ今なのかという疑問もあります。
真相は決定した役人のみ知ることなのでしょう。ここでは様々な説や、自分の予想を紹介していきます。
渋沢栄一が1万円札に選ばれた理由とは?
予想になりますが、結論から書きます。
過去にも候補に挙がっていましたが、ようやく時期が到来したということだと思います。
なぜ過去に落選したのか、そしてなぜ今なのかを考察してみます。
渋沢栄一が伊藤博文とのお札の肖像画の選考に落選した理由とは?
千円札の伊藤博文と競ったという話があります。この頃から候補になっていたのですね。
落選した理由は、渋沢が髭を生やしていなかったからです。
お札の肖像を変更する最大の理由は、偽造防止と言われています。髭を生やしている人物のほうが、偽造しにくいというわけです。
現在は技術が進歩したため、髭のない人物も採用されるようになりました。女性が近年まで採用されなかった理由も、これだと言われています。
渋沢栄一が福沢諭吉とのお札の肖像画の選考に落選した理由とは?
福沢諭吉とも競ったはずですが、ここでも落選しています。しかも2004年時の更新時期にも、一万円の人物は福沢のまま保留されました。
先に2004年時の落選理由を書きます。
これは一説なのですが、時の宰相が小泉純一郎で、彼の母校が慶應義塾大学でした。
そのため創設者の福沢の変更に反対したのではないかと言われています。
これはなかなか真実味があると思います。
逆上って、聖徳太子からの変更時にも、渋沢は候補に挙がったと思われます。昭和59年(1984年)の更新時期のことです。この時は福沢諭吉が選ばれました。
予想ですが、商売人の渋沢より、思想家である福沢のほうがふさわしいと思われる世相だったのではないでしょうか。
アメリカの紙幣の人物の歴史を調べたのですが、全員が政治家でした。国民の好みというものがあるのだろうと感じました。
イギリスは政治家だけでなく、王族や学者、芸術家などと幅広く採用していました。20人近くいましたが、それでも実業家というのは一人しかいませんでした。なおその人物は、造幣局創設に関わっていました。
今の時代に至って、経済人から選ぶのもよいのではないかということになったのではないでしょうか。今の財務大臣・麻生太郎が商売人だということもあるのかもしれません。
岩崎弥太郎が渋沢栄一とのお札の肖像画の選考に落選した理由とは?
先日のテレビ番組で、渋沢は三菱の創設者・岩崎弥太郎と激しく対立したという話を伝えていました。
経済人から選出するにしても、なぜ渋沢なのか、岩崎弥太郎ではなかったのか、他の者ではなかったのか、という疑問が湧きます。
これも予想です。
おそらく単純に、過去に候補に挙がっていた渋沢が選ばれたということだと思います。
補足するならば、渋沢は財閥を形成しなかったということもあります。岩崎弥太郎を採用したら、三菱に肩入れしているとも勘ぐられかねません。
なお私の岩崎弥太郎のイメージは、NHK大河ドラマ『龍馬伝』で香川照之が演じた弥太郎です。三菱関係者は、さぞ不快に思ったことでしょう。
本宮ひろ志の漫画では、そこそこカッコよく描かれていたような気がするのですが。
もっと言えば、池井戸潤の小説『空飛ぶタイヤ』に出てくる悪徳企業の創設者というイメージです。モデルの企業は何度も不祥事を起こしているところがいただけません。
他の者で考えられるのは、小林一三は悪くないと思います。
渋沢と違い企業グループを形成していましたが、人物のイメージはかなり良いです。まあ順序としては渋沢が先でしょう。小林一三も将来採用される可能性はあると思います。
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