半沢直樹 原作とドラマの違いは?小説1作目の感想と評価

半沢直樹の総集編が始まりました。あれから7年もたつのですね。

小説を読むことは久しくなかったのですが、このドラマがきっかけでまた読むようになりました。

ドラマ前シリーズの時に読んだのは『ロスジェネの逆襲』『銀翼のイカロス』です。近々始まる続編ドラマの原作です。

ドラマ前シリーズはスジを知っているので、読む必要もあるまいと。

しかし『ロスジェネ』『イカロス』は2度も読んだので、前2作も読んでみることにしました。

小説には小説の面白さがありますね。

目次

半沢直樹『オレたちバブル入行組』原作とドラマの違いは?

実はドラマは全話見ているわけではありません。総集編を見て気づいたことがあれば追加します。

半沢の奥さんの性格が違う!

まず思ったのがこれです。

ドラマではまあどうということもないのですが、それなりに主人を支えているような感じはしました。
演じているのは上戸彩です。

ところが原作では、自分のことしか考えない鼻持ちならない女に描かれています。

半沢が上司に陥れられそうになっても、そんなことは認めないとしか言いません。ストレスも倍増するというものです。

半沢もこんなヤツに仕事の話などしなければよいのに。出向になったらなったで、そのとき言えばいいわけで。

夏休みなったら、今度は遊びに連れて行けとしか言いません。

半沢が上司を脅迫するのに奥さんの名前を使ったのは、屈折した感情から来ていると思いました。ドラマではどういう理由で使ったのかは忘れましたが。

一方、半沢が追い落とした上司の奥さんは、ドラマも原作も良妻です。上司はとことんクズだというのに皮肉なものです。

あのクズ上司が出向程度で済んだのは、その奥さんにほだされて半沢が仏心を出したからです。共犯の社長はブタ箱に入れられましたからね(ラジオドラマ参照)。

それも実情は何も知らないのにカンを働かせて、半沢に働きかけたのです。

半沢の奥さんの性格をあのようにした意図が分かりません。ドラマのようにもっと普通でよかったのに。

なお、ドラマ第2シリーズの原作には登場していません。

ドラマでは壇蜜の扱いがよい

計画倒産させた社長の愛人役です。原作では完全な端役です。

半沢が情報を引き出すべく働きかけ、彼女は社長を裏切って情報を漏らします。

ドラマでは色々訳のわからない、とってつけたような描写がありました。

なんでも社長を裏切った理由は、カネしか与えてくれなかったからだそうです。…アンタ愛人でしょうが。

ナニカの店を持ちたかったということですが、社長を売って半沢から融資を引き出しました。

汚い話でしかないのに、ドラマでは妙にさわやかに描かれていました。

なおラジオドラマでは、獄中の社長を訪ねて、なんと和解しています。

信じられません。社長からすれば半沢に恨みを持つことはなくても、あの女は許せないはずです。

原作は悪役がもうひとりいる

木村とかいうのに土下座させています。

ドラマではいなかったと思うのですが…倍返しは上司の浅野だけにしぼった方がスマートだとは思います。

一方、人事の小木曽を追い詰めるところは、ドラマでは濃密に描写していたのに、原作ではアッサリしていました。

半沢直樹 1 オレたちバブル入行組 (講談社文庫) [ 池井戸 潤 ]

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