明智光秀が光秀が主役という異色の時代劇『麒麟がくる』が話題となっています。
しかし主人公以上に、画面の色使いが異色でした!
時代劇がフィルム撮影からビデオ撮影に移行して久しいですが、キレイすぎるがゆえに細かい部分も映し出してしまいます。
そのため背景や小道具が作り物ということが丸わかりになってしまい、芝居臭い画面になってしまいました。
『麒麟がくる』の画面は、行き着くところまでいった感があります。生活感がまるでありません。
前向きに捉えるのであれば、鮮やかな衣装が役者を引き立てているとも言えるのかもしれません。
『麒麟がくる』の衣装デザインの担当者は誰?
たまたまNHKで放送前の特集を見かけた時に知りました。
黒澤和子さんです。
黒澤明監督の長女でいらっしゃいます。
映画界で衣装の仕事をしているのは父親のすすめからでしたが、以前の仕事もデザインでした。高校を中退してデザインの勉強を始め、イタリアに渡ったり会社を設立したりもしていました。
母親が亡くなられたのを機に父親の仕事の手伝いを始め、当初は秘書的なことをされていました。映画界入りは1988年からです。
黒澤作品以外でも多くの大作でご活躍されています。
『たそがれ清兵衛』『座頭市』『清州会議』
『とと姉ちゃん』『西郷どん』
藤田まことのファンだったので『明日への遺言』は見に行きました。
『どろろ』も見たいと思いつつ、まだ見ていません。
『万引き家族』では、芸術選奨文部科学大臣賞(映画部門)を受賞しています。
さて、その特集で話していたことは覚えています。
映画は監督のものなので、ことさら自分の個性を出すことはしない主義とのことでした。
衣装をデザインする際は、まず監督の考えやイメージを聞くところから始まります。
相談しながら全体の色彩イメージを決めて、次に登場人物のキャラクターに合わせて一人ひとりの衣装デザインに落とし込んでいきます。
こうなると、あのケバケバしい色使いの源は、監督から来ているということになりますね。
『麒麟がくる』監督は誰?
大原拓さんです。
おどろきました。Wikipediaを開いても、目にとまるところに監督の名前が出ていませんでした。
大原 拓(おおはら・たく)
龍谷大学文学部卒業後、1996年NHK入局。津放送局を経て、2000年からNHKドラマ番組部に所属。
主な演出作品として、連続テレビ小説「梅ちゃん先生」、大河ドラマ「軍師官兵衛」などを手がける。連続テレビ小説「とと姉ちゃん」ではチーフ演出を務め、高視聴率を記録した。
2020年の大河ドラマ「麒麟がくる」でもチーフ演出を務め注目されている。
2016年、龍谷奨励賞を受賞。
生え抜きのNHK職員のようです。
チーフプロデューサーと紹介されてもいたり、『麒麟がくる』ではチーフ演出などとも言われています。
麒麟がくるの衣装の派手でカラフルな色は変で違和感があるとの声多数
昔絵の具で絵を描いていた頃に聞いたことがありました。
絵の具は混色させて自然な色を作って塗るべきで、チューブから出たままの原色をやたらベタベタ塗るものではないと。
目にきついんですよね。『麒麟がくる』の画面もそうです。
ただ『梅ちゃん先生』は毎日見ていたのですが、特に違和感はありませんでした。『麒麟がくる』の画面づくりは、新たな試みということなのでしょうか?
この件は何かと話題になっていて、NHKのドラマ担当者は記者会見でこのように回答しています。
「基本的には考証に基づいて、きらびやかというか、原色の色使いの衣装にしている」
本当にあのような色の服を着ていたということですか?
にわかには信じられないところですが・・・
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