レトロゲーム復刻事業「プロジェクトEGG」が20周年を迎えました。
当時のゲームを遊んだ者として、おすすめを紹介させていただきます。
現在の情報では、当時の時代を築いた代表的なゲームの一覧が分かりづらいとも思ったからです。
トップページには一応人気の配信タイトルが紹介されていますが、当時は地味だった作品もかなり多いです。
値引きのキャンペーンを頻繁にやっているようなので、必ずしも当時の人気を反映したものではないのかもしれません。
個人サイトも当人の好みが強く反映されていて、客観的な人気ランキングとは言い難いものでした。
しかし私も個人的な好みはあるので、それもいずれ作ってみたいと思います。
プロジェクトeggおすすめPCレトロゲームベスト10!
1位 ザナドゥ
2位 ハイドライド3部作
3位 イース1&2
4位 スターアーサー伝説3部作
5位 夢幻の心臓3部作
6位 グラディウスシリーズ
7位 ドラゴンスレイヤーシリーズ
8位 A列車で行こうシリーズ
9位 大戦略シリーズ
10位 フラッピー
1位 ザナドゥ
文句なしの1位といえます。
ゲームの内容以前に、その驚異的な販売本数がすべてです(ひどい言い草)。
いや、ゲームはやっていないので。
紹介記事などでは「当時のパソコンユーザーは誰もがやったのではないでしょうか」などと書かれていますが、
「やりたくてもやれないユーザーの方が多かった」
はずです。
当時のPC本体は20万以上したはずで、さらにフロッピーディスクのドライブがPC本体以上(!)
ゲームを映すディスプレイ(今ではモニターというのかな)もPCと同額はしたはずです。
ヘタすれば100万近くかかったりして。実際NECのPC-100という100万円のパソコンもあり、まあそういう時代でした。
ゲーム本体の価格は1万程度だったと思いますが、それすら子どものおこづかいで買えるものではありません。
誰もがやったのではなく、
「誰もがあこがれた」
ということは間違いなく言えるでしょうね。
友人の家にあったのですが、その子がずっと遊んでいました。
自分も遊ばせてくれ、となぜ言わなかったのだろうか。
そうそう、販売本数は 40万本以上(!!!)とのこと。
PCゲーム歴代最高記録ということで、いまだ語り草になっています。
2位 ハイドライド3部作
今では「アクションRPG」と言われるジャンルの草分けです。
当時は「A(アクティブ)RPG」と呼ばれていました。
ウルティマから派生した2DマップのRPGに、アクション要素が加えられたのです。
当時はゲーム販売本数という概念がなかった(いや、そんなわけはないのでしょうが)、少なくとも広告に使われることはなかったのですが、
各ハードの累計販売本数が200万本とのこと。
ファミコンでも発売されていたことが大きいはずです。そちらはPCゲームと比較して売上本数が1ケタ違うので、ザナドゥと単純な比較はできません。
シリーズ累計が億というゲームも今ではザラですが、『ハイドライド』は間違いなくレトロゲーム黎明期を担ったゲームと言えます。
『2』だけ自分で購入してプレイしています。
ゲーム雑誌で伝えられた「マップの広さが前作の6倍」「広がる地下帝国」という文言に、とてもワクワクした記憶があります。
3位 イース1&2
ARPGのひとつのピークといえます。
画期的なのは「今、RPGは優しさの時代へ。」のコピーに象徴される、誰でも解ける難易度の設定でした。
今では「解く」という言葉の意味が分からないかもしれません(笑)
当時はいわばハードモード一択で、高いお金を出して買ったというのにゲームを最後まで遊べないというのがかなり多かったのです。
いや、それよりも強く感じたのは、構築された世界の美しさでした。
そして音楽!
特に『2』のオープニングが店頭デモで流されていた時は、いつまでも見入っていましたね。
この頃は媒体が完全にテープからディスクに移行していましたが、パソコンがディスク内臓でしかもかなり安くなっていました。
ソニーのMSX2パソコンだったのですが、キャンペーンに当選して『1』がタダで遊べたことも幸運でした。
『2』はちゃんと購入しました。
追尾性能のある攻撃魔法、アドルの魔物化・住民の石化イベント、ドギの壁破壊、そしてエンディングの美しさ…
とてもすばらしい作品でした。
その後もPCエンジン、ウィンドウズ、PSP版と、同じゲームをしつこくしつこく遊び続けました。
シリーズは現在まで継続していますが、3D化によってゲーム性が変わってしまいました。プレイは『8』の途中で止まっています。
『フェルガナ(3リメイク)』と『オリジン』あたりまでは好きでした。
特にオリジンは1&2のキャラがゴージャスになっていて、またゲーム的にも面白くて気に入っています。
あの感じで1&2を3Dリメイクしてほしいです。
イース アドル・クリスティンの冒険 全シリーズ一覧 感想を紹介
4位 スターアーサー伝説3部作
私が初めて見たPCゲームが、友人の家にあった『惑星メフィウス』です。
3部作すべて貸してもらってクリアしています。ザナドゥの子とは大違い。
第2部『暗黒星雲』は徹夜でプレイをしました。
最終作『テラ4001』は3D化で少しとっつきにくかったですが、センスを感じる画面でした。
ヒロインのラストが残念な内容でしたが。
5位 夢幻の心臓3部作
ウィザードリィから派生した3DマップのレトロRPGといえば『ブラックオニキス』と『夢幻の心臓』でしょう。
『ブラックオニキス』はテープ版が出ていたので購入していますが、『夢幻の心臓』はディスクオンリーだったので友人の家で見ていただけです。
これもまたザナドゥとは別の子。しかし『ヴォルガード』はやらせてもらったかな。
6位 グラディウスシリーズ
ちょっとここらでアクションゲームも。
なぜかレトロゲームという感じがしません。PCではなくアーケード人気が高かったせいでしょうか。
EGGはコナミが弱いと思っていたのですが、今は結構そろっているのですね。
しかしコナミのPCゲームといえば、『スナッチャー』『メタルギア』を外してはいけません。
小島監督がコナミを離れたせいでしょうか。3DOは『ポリスノーツ』をプレイするためだけに買ったようなものです。
それはそうと、シリーズ作品が人気の配信タイトルの中に入っていませんね。
グラディウスのブランドはもう消えてしまったのでしょうか。新作が途絶えているとはいえ…
一番遊んだのはアーケードの『パロディウス』でした。
なおMSX版は、コナミ作品の最短開発期間(2週間)とのこと。
EGGでプレイできるのはMSX版ばかりだったので、動画はそのパロディウスを。一番人気は、シリーズ第2作の『ゴーファーの野望』だったのですけど。
グラディウスシリーズは実はあまり遊んでいないんですよね。私には難しすぎます。
なぜかパロディウスは周りにギャラリーが出来るほど上手かったのですけど。
7位 ドラゴンスレイヤーシリーズ
6の英雄伝説1・2そして3から5のガガーブトリロジー、人気の配信タイトルにかなり入っています。
英雄伝説シリーズとすべきなのかもしれませんが、レトロゲームである以上1から5も欠かすことはできません。
特に1と5は。
ザナドゥは別格としても、細かく区分するとランキングがファルコムだらけになるので(笑)『ドラゴンスレイヤーシリーズ』としました。
ドラゴンスレイヤー1
1はスターアーサー伝説を貸してくれた友人に借りてプレイしました。
(未プレイではありますが)ザナドゥよりも面白いのではないかと思っています。
家をパワーストーンのそばに運んで、ザクザク持ち帰るのが楽しすぎます。
いや、でも考えてみるとそれだけのゲームだったような気も。
「ユーレイに指輪を奪われるのが悔しいゲーム」とも言えますか(笑)
モンスターにタモリが出てくるのは何だったんでしょうね(笑)世界観壊しすぎ。
ドラゴンスレイヤー5『ソーサリアン』
5の『ソーサリアン』は、イースをプレイしたMSX2で遊びました。
ディスクに書き込みをする自動販売機が当時あって、それで購入しました。
そういえば広告のインパクトも強かったです。見開きでタイトルロゴのみを載せるという。
本作も音楽がすばらしい。
イースからさらに進化しました。
短編シナリオのオムニバスという構成だったので、続編がどんどん出ました。
この手法は今でも使えると思うのですが。
軌跡シリーズなどはキャラクターが強力なので、なつかしいキャラにまた会いたいと考えるユーザーの需要があるのではないでしょうか。
そういえば雑魚キャラを倒して経験値をあげ強くなる、というゲームではなかったような…
あちこちを行ったり来たりして進めないところのロックを開いていくという、パズルゲームに近かったのかもしれません。
英伝1・2の頃はPC市場が98のみになり、互換機を持つ友人の家でプレイしました。
彼には何本ゲームを遊ばせてもらったことか。徹夜もザラでした。
大学院の受験勉強のためゲームから離れたいという時期には、本体を丸ごと貸してもらっていました(笑)
ゲームの内容について、少なくともシステム面では「PCで遊べるドラクエ」という印象です。
それなりに楽しいのですが、それほど特筆することもないという。
音楽は覚えていますね。オープニングと「ストッパー」という戦闘曲は好きでした。
3から始まるガガーブトリロジーは高評価なのですが、ウインドウズで遊んだ『白き魔女』はどうにも合いませんでした。
『軌跡』にあれだけハマっているのですから、もったいないことは間違いないのでしょうけど。
6の『空の軌跡(FC)』も、最初はワゴンセールで買っています。
デモムービーの戦闘画面を見て、
「やればそれなりにおもしろいのかもしれないが、いいトシしてもうこういうことするのはダルいわ」
と思ったことを覚えています。
あれから15年経ちさらにいいトシになったにもかかわらず、まだ夢中で遊んでいようとは、
それどころか完結まであと10年はかかるであろうが、まだプレイするつもりでいる…
あの時は思いもしませんでした(笑)
ここまでくると少し脱線ですね。EGGで扱うレトロゲームの範疇ではないでしょう。
ドラゴンスレイヤーシリーズを調べてみたところ、8は『風の伝説ザナドゥ』となっています。
これはPCエンジンでプレイしています。内容は全く覚えていませんが。
8位 A列車で行こうシリーズ
全く無縁の作品です。
しかし客観的なランキングを作るという趣旨ですので、こういうのも入れておきたいです。
それにしても、アートディンクってまだ存続していたのですね。
失礼とも取れるかもしれませんが、レトロゲームメーカーは今ではほとんど残っていないですから。
歴史を調べたところ、家庭用ゲーム機に移行して頑張ってきたようです。
PC版レトロゲームでは中堅のイメージがあります。A列車以外にも聞いたタイトルがいくつかあります。
98版ゲームに注力していたと思っていたのですが、A列車シリーズ第1作は8ビット機にも多く対応していました。
いつかはやってみたいゲームです。
9位 大戦略シリーズ
全く無縁の作品です。以下同文。
派生作品が多く、そこから各々シリーズが継続するという形になっています。
意外とドラクエやFFに匹敵する巨大なシリーズ群なのかもしれません。
最新作でようやく3Dに対応?
北海道を侵略してきたロシアとの戦闘というタイムリー?な題材です。これもやってみたい。
10位 フラッピー
最後にパズルゲームを。
どれだけメジャーなタイトルなのか、ちょっと測れないのですが、私はよく遊びましたので。
『ロードランナー』の方が間違いなくメジャーでしょうね。一応EGGでも1作配信があります。
国産パズルゲームの金字塔といえば『倉庫番』なのでしょうが、EGGでは対応していません。
『フラッピー』はその倉庫番をタテにして、重力の要素を取り入れたゲームです。おそらくそれが着想の元になったと思うのですが。
アクション要素が無い方が面白かったかも、という気もします。
以上10作品紹介しました。
客観的な人気ランキングを目指したつもりですが、「10選」とすべきだったかもしれません。
やはりというか、書き足りませんでした。一番遊んだはずのアドベンチャーゲームが『スターアーサー伝説』しか入れられませんでした。
ジャンル別でランキングを作っても、それぞれ10本は埋まることでしょう。それはまたの機会に。
とはいえ、一応メジャーどころのレトロゲームは紹介できたと思います。
プロジェクトEGGに思うこと
以前から時々サイト覗いていましたが、一応当時の大作が含まれているとは言え、聞いたことのない作品がほとんどです。
マイナー作もむしろ望むところなのですが、子どもの頃遊んだ作品がほとんど見当たらないのが残念です。
それはまあ、私の事情にすぎない話ではあるのですが。1000作そろえても、まだこんなものなのですね。
大作にしたって、まだまだもの足りないです。
コナミ作品は以前より充実していますが、光栄、ハドソン、エニックス等多くの大手メーカーの作品が未対応です。
権利関係の処理が難しいということなのでしょうが、プロジェクト20年の結果がこれでは、今後も望むべくもないのでしょう。
ハドソンといえば『デゼニランド』『サラダの国のトマト姫』は、間違いなく時代を彩った名作レトロゲームです。
なんとこれは以前、EGGで配信していたようなのです。
以前できていたものが、今ではできなくなっているのです。
こういう事が起きるのは残念です。時間の経過とともにどんどん積み上がってくるものと思っていましたので。
大手メーカー製でなくとも、ヒット作はあります。
『ラストハルマゲドン』『エメラルドドラゴン』『遙かなるオーガスタ』など。
今では存在しない中小メーカーの方が、権利の調整が難しいのかもしれませんが。いや、しかしレトロゲームのほとんどがそれですからねえ…
あと、海外移植作がまったくと言ってよいほど見られません。
アップルのアドベンチャーゲーム群を思い出すのですが、当時はかなりのあこがれをもっていました。
これも権利関係が問題ということなのでしょう。おそらく利福のそれほど大きいとは思えないレトロゲームのビジネスを、海を超えてまでやっていくことは出来ないのでしょう。
国産のアドベンチャーゲームも良作が多いですが、これも全然足りません。
あと、エロゲーもまったくありませんね。
いや、硬派な私はまったくやろうとも思いませんけど。
ただPCゲームの末期はほとんどがエロゲーで、中には名作・ヒット作も生まれていますから。
色々書いてきましたが、レトロゲームの存続を目指す本企画は大いに意義のあることであり、応援したいと思っています。
本記事がその一助になればうれしいです。
20周年おめでとうございます!
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