スラムダンク電子書籍版が出ていない理由はなぜ?『リアル』との比較で明らかに?


『スラムダンク』のアニメ映画化が発表されました。人気が再燃することは必至でしょう。

今でも根強い人気があります。2年くらい前に発売された「新装再編集版」は某月のランキングで4位だったとか。

それだけ人気のスラダンが、未だ電子書籍版がありません。

その理由はなんでしょうか。

目次

電子書籍化されない漫画がある理由はなぜ?

電子書籍化されていない人気漫画はスラムダンクだけではありません。

浦沢直樹水島新司作品も電子書籍化はされていません。

森山ジョージ『はじめの一歩』もそうです。

 

 

理由が明快にされているとは言い難いコメントです。

新聞では販売代理店にこれまでの恩を感じて、あるいは義理立てして、電子化への移行に消極的という話もあります。

マンガではありませんが、百田尚樹の「日本国紀」が電子書籍化されない理由がまさにそうです。

日本国紀がkindle等電子書籍で発売されない理由

 

ゲームも同様です。

ダウンロード販売は店頭販売と比較してコストが掛かっていないにも関わらず、価格はほとんど同じに据え置かれています。

あらゆる業界で起こっている問題なのかもしれませんが、漫画ではまた別の事情があるように感じます。

 

先日古本屋でなんとなく『ゴーマニズム宣言』を手にとったのですが、作者の意向が明快に示されていました。

漫画の電子書籍化に反対する理由を要約すると、

「漫画は見開き前提で描かれているものだから」

…とのことでした。

あれだけまくしたてるくらいですから、当然小林よしのり作品も電子化はされていないと思っていたのですが…

ハイ、最新巻です!

スラムダンク電子書籍版が出ていない理由はなぜ?

小林よしのりの見解そのものは説得力のあるものでした。

スラムダンクは見開きが多く、断ち切られたら味気ないとは思います。

作者の井上雄彦のコメントは確認できていませんが、今では理由は同様だと確信できます。

「スラムダンク電子書籍版が出ていない理由は、見開き前提で描かれているから」

なぜなら『リアル』が電子書籍化されたからです。

既刊14巻分をざっと確認したところ、見開きが一つも見つかりませんでした。

今頃電子化というのは疑問ですが、それを見越して描いてきたのではないかと思えるほどです。連載開始が20年以上前なので、そんなことはないのでしょうが。

『バガボンド』もリアルと同時期に始まりましたが、こちらは幾分見開きがありました。

とはいえ風景程度だったので、妥協して電子化されることはあり得ると思います。

ところで、佐々木小次郎との対決はどうなっているのでしょう。内容は読んでいないのですけど。

クライマックスで二人が見開きで切り結ぶシーンが構想に入っているとしたら、厳しいかもしれません。花道と流川のハイタッチの見開きを断ち切るようなものですから。

絵が断ち切られずとも、読むテンポが損なわれるという問題もあります。

同じくスラダンのクライマックスで、セリフ無しで絵が連続するシーンがありました。2ページ分を見るのに、電子ではページをめくるという作業を要します。細かいことかもしれませんが。

余談ですが、スマホに特化した縦読み漫画というのも増えました。

あれはページをめくることすらできません。ひとコマの絵を見るために、スクロールが終わるまで画面をこすり続けることになります。あれは疲れます。

(それとなんで縦読み漫画は、コマとコマの間隔をあんなにだだっ広く空けるんでしょう?)

 

電子書籍の漫画の見開きをスマホで見るとどうなるか

コロコロオンラインで『ゲームセンターあらし』が掲載されています。

これも見開きの多い漫画でしたが、ここではなんと見開きのページは2枚を1画面に収めています!

絵を断ち切るのは論外だとしても、スマホで見ると文字が小さすぎて読めません。

もちろん絵の迫力も半減します。見開きは絵を強調して見せるための技術なのですから、これでは逆効果です。

ふと思い出したのですが、『風魔の小次郎』はかつて「絵本」と呼ばれるくらい見開きだらけの漫画でした。

風魔の小次郎 究極最終版1巻の感想 JC全10巻持っている私が購入した理由

 

これも電子書籍化されていますが、どんなシロモノになっているのだろう…

この巻あたりからがオススメ(?)

読んでみたのですが、これはよいサンプルだと思います。例としては極端ですが、スラダンがこうなってもいいの?

電子書籍の漫画の見開きをPCで見るとどうなるか

『キン肉マン』のWEB連載を開始当初から読んでいますが、PCで見るなら悪くありません。

見開きだけでなく、全ページ紙版と同じように表示されます。

スマホで見た場合、縮小されずともサイズは紙版と比べれば大きく劣ります。しかしデスクトップPCで使うモニターで見れば、紙版より大きいくらいです。

私が電子書籍を読むのはほとんどデスクトップPCなのですが、これはこれで不自由な点があります。

いくら紙やスマホよりサイズが大きくとも、画面との距離の問題で文字を見にくく感じることがあるのです。

紙やスマホのように、手軽にディスプレイをかついで目に近づけるということができませんから。拡大という手段はあるものの、やはり読むテンポが損なわれてしまいます。

 

かように漫画を電子書籍で読むというのは、様々な問題があります。電子の市場が紙を追い越したというのが正直信じられません。

特に職人肌の作家が電子を敬遠するという気持ちも理解できます。『スラムダンク』が電子書籍化される公算は望み薄かもしれません。

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