本編よりも面白い(!)『天牌外伝』を紹介します。
主人公は本編では退場済みの 黒沢義明 です。
面白い理由は、1話完結だからだと思っています。
まあ前後編の話も多いのですが。
確実に山場、見せ場があるということです。
麻雀以外の日常の描写の比率が高く、見せ場も多彩です。本編は卓上のシーンばかりで、キャラクターの生活感に乏しいところが不満ですが、それを補っています。
本編の不満は対局が中心だからというより、1戦が長すぎることです。毎回半年以上はやっているように感じます。
見せ場に乏しいのはいただけません。主人公の沖本瞬がかっこよくワザを決めるシーンは、1年に1回もないのでは?
本編に飽きた人もそうでない人も、『天牌外伝』をご一読下さい!
追記 黒沢義明の消息のヒントが『天牌外伝』に?
黒沢さんの消息のヒントが外伝にあるというような内容のコメントを、先日いただきました。
「主人公・黒沢義明」というのが本作のコンセプトではありますが、「本編補完」という側面もあります。黒沢さんの消息を外伝で匂わせるのは、確かにあり得ることだと思いました。
短いので引用します。
黒沢復活は外伝の某話に隠されているかと。体調を崩し麻雀に精細を欠いた黒沢がよっちんの紹介した医師によって回復。その医師は医療の行き届かない田舎で困っている人々を助けたいという意志を持って転勤するといったストーリーがありました。黒沢はその医師を頼って治療に専念し、再び瞬の元へ帰ってくるというシナリオを想定しているのですがどうでしょうか。
ほとんど失念しているエピソードだったので調べてみました。
これは10巻収録の「白い影」前後編と分かりました。
今回読み返してみたのですが、内容的には他のエピソードと比較して少々薄味という感想です。以前読んだ時も、そう感じたのでしょう。
しかし医者のキャラクターが薄味だったからこそ、黒沢さんの生死不明説が成立していたともいえるのかもしれません。
以上追記終わり
『天牌外伝』全37巻!傑作エピソードを抜粋 名言も紹介
1巻『組抜け』
黒沢の麻雀の強さ、そして優しい人間性が描かれる。
「こんな手合いの捨て牌なら アンタらの仕掛けたカメラと同性能くらい俺の目も働く」
相手の手牌を当てるエピソードはのちにも出てきますが(16巻『疑惑の視線』)、そこでは詳細な解説が付きます。
2巻『孤独の闘牌』
強さと優しさこそが男の魅力!
「もし田舎で職が見つからなかったら俺ん所へ舞い戻って来いよ」
星野源一とのエピソード。2巻には北岡静一も登場します。
3巻『非代打ち宣言』
黒沢さんはヤクザの代打ちをしない主義でしたが、本編ではその理由が語られていなかったはずです。
おそらくヤクザと深く関わりたくないからだと思っていたのですが、その理由が明かされます。
「自分の銭なら打てた牌じゃないのかい」
博打に限らず投資でも、借金して(他人の金で)やってはいけないという、至極まっとうな理由でした。別エピソードでは「悪魔に魂を売ること」とまで言っています。勝てないというだけの理由ではないのかもしれません。
4巻『親子唄』
雀荘に手入れに入った刑事だが、そこには自分の息子がいた!
「けどよぉ心の傷は息子より親父のほうが酷そうだな」
5巻『驕りの代償』
いつもかっこいい黒沢さんのどん底時代が描かれる!
「俺は薄々感づいていた… この放銃で失うものがただの…ただの金だけじゃないってことを!!」
8巻『若い生命体』
黒沢さんすら驚くような打ち手も時々登場します。これも『天牌外伝』の魅力。
「でも打牌が目立つってことは不調ってことじゃないですか?」
16巻『疑惑の視線』
このエピソードが一番好きです。
「自分のアタリ牌を切っていれば5面張だったのに、そうしなかったのはイカサマをやっているからだ」
黒沢さんに難癖をつけた男ですが、逆に自分の手牌を看破され返り討ちにされます。
黒沢さんの観察力が気持ち悪いほど(笑)
ただアタリ牌が么九牌ならともかく、4萬でした。
リーチ後に7筒を切ったときには「強えな」と言っていたのに、4萬は強くないのかよ?
これを切らないのはおかしいと難癖をつけるのは、かなり図々しいと思います。
「坊や これだけは覚えときな 仮にも大人の博奕場で相手をイカサマ師呼ばわりするってことは自分の命を懸けるってことだ」
17巻『人生の流局』
大物手を上がって終わるというオチは、意外に少ないです。
黒沢さんの気の利いたセリフのせいか、特に印象に残っています。
「アンタはチャンタかい」「ふっ 勘がいいな」
26巻『右脳麻雀』
よっちんと正也が、東大トップの女の子と黒沢さんを引き合わせる!
34巻の『恩人』は男版。しかし隆にすら負けるほど弱かった。でもこちらもいい話。
35巻『憧れ』
常にカッコよく人間性も出来すぎの黒沢さんだが、そんな彼が「嫉妬」する話。
その男は今では第一線から退き、子煩悩なお父さんになっていた。しかし麻雀の切れ味は鈍っていなかった!
黒沢さんは一泡吹かせてやろうと、松本・新満という強豪を呼び寄せる。
(自分も含めて?)これだけのメンツがそろえば、ヤツのバケの皮も剥がれるだろうと…
作中最強クラスの彼ですが、典型的な「努力型」であると感じます。
挫折エピソードがかなりあるので、そう感じるのかもしれません。
人情があり、面倒見がよいところも魅力です。
彼に救われた人はどれだけいたことか。
(滅多にありませんが)嫉妬したり涙を流したりと、そういうところも人間味に溢れています。
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天牌外伝 最終回ネタバレ!
過去を回想し、これからも俺は麻雀を打ち続ける!というラストです。
数話使って何か大きなエピソードを期待してもいたのですが。
ここから天牌本編につながるということでしょうが、沖本瞬は登場しません。
よって「天牌外伝2」の可能性はあるかもしれません。
長く続いた割には、まだ読み足りない感じも受けます。
黒沢さんの家族や出身地、彼の少年時代、麻雀との出会いなどが不明です。まだ彼が何者なのか分からないところがあります。
やりすぎると島耕作のようにキリが無くなりますが…
天牌考察 黒沢は最後に死んだのか?生きている?
ダメだと言っているのは本人だけなので、生死不明にも見えます。
実は生きていた、ということでも、まあ通るのではないかと思われます。
再登場させるかは未定だが、可能性を残したという意図を感じます。
なお現在進行中の対局のメンツのひとりに、黒沢の息子と思われる人物がいます。
2人勝ち上がりという条件になっているのですが、それは瞬と彼だと予想しています。
新満の最期も近く、作品もそろそろ締めに入ろうとしているのかもしれません。
クライマックスで黒沢さんが再登場ということになれば、盛り上がることうけあいです。
ただもうプレイヤーとしてバリバリ活躍するという感じにはならないでしょう。
星野が後を継いだ「いこい」だったかな?ひなびた雀荘の主となって余生を送るのも似合っていそうです。
『天牌外伝』を読むならコミックシーモアがオススメです。
天牌外伝実写版4作品を紹介!
麻雀覇道伝説 天牌外伝
麻雀職人の異名を持つ黒沢は歌舞伎町の行きつけのBAR「雅」に立ち寄ると、ママが金を借りたチンピラ達に店をめちゃくちゃに壊されていた。事情を聴いた黒沢はママの仇を麻雀で打つ。そんな黒沢だったが若いころにある親子の借金返済の代打ちで挑んだ麻雀で敗北を喫してしまう。
麻雀覇道伝説 天牌外伝2
若いヤクザの耕介は病気の母親の治療費を工面するために組のお金に手を付けてしまう。組にばれて耕介が苦し紛れに言った一言で黒沢は巻き込まれてしまい、ヤクザの仕組んだ賭場で高レートの勝負をする事に。
麻雀覇道伝説 天牌外伝3
麻雀職人の黒沢はコンビ麻雀の相手を隆にするかどうか迷っていた。隆は黒沢の命令で新満と勝負をし勝つのだが、新満からは「お引きは不合格」との烙印を押されてしまう。悩む隆は修行に出て新境地を開く。
麻雀覇道伝説 天牌外伝4
若いヤクザの耕介は病気の母親の治療費を工面するために組のお金に手を付けてしまう。組にばれて耕介が苦し紛れに言った一言で黒沢は巻き込まれてしまい、ヤクザの仕組んだ賭場で高レートの勝負をする事に。
コメント
コメント一覧 (2件)
黒沢復活は外伝の某話に隠されているかと。体調を崩し麻雀に精細を欠いた黒沢がよっちんの紹介した医師によって回復。その医師は医療の行き届かない田舎で困っている人々を助けたいという意志を持って転勤するといったストーリーがありました。黒沢はその医師を頼って治療に専念し、再び瞬の元へ帰ってくるというシナリオを想定しているのですがどうでしょうか。
コメントありがとうございます。
外伝はひととおり読んでいたつもりですが、その話はほとんど覚えていません。
よっちんとのくだりは何となく記憶にあるのですが。
かなり重要なエピソードですよね。
かつて世話になった医者を頼るのは自然ですし、無医村のようなところなら麻雀仲間と出くわすこともないでしょうし。
その医者と麻雀を打って回復の証の勝利を挙げるところが、そのエピソードの見どころとなるのでしょうか。
また読み返してみます。