どろろのアニメ化を契機に、手塚治虫作品に注目しています。
代表作であるブラックジャックについて書きます。
以前に読んだこともありますが、ごく一部でした。
このたびかなり読み進めましたが、それでもまだ全てではありません。
ブラックジャックの魅力
ブラックジャックは法外な金をとるモグリの医者という設定ですが、彼は悪人ではありません。
むしろ善人で、その人間性に魅力があります。
1話完結作品となっています。
毎回スジを考えるのが大変だったでしょう。
続きものがいけないわけではありませんが、テーマが多彩でお手軽に楽しめるという魅力があります。
少年チャンピオンの黄金期を担った作品として有名ですが、大人の鑑賞にも耐え得る内容です。
命や人間を深く描いています。
普遍的な倫理観を扱っているので、内容に古さを感じません。
ブラックジャックはこれからも読み継がれていくでしょう。
ブラックジャックの疑問点まとめ
読んでもらえればよいのですが、簡単にまとめてみました。
その中で作品の魅力や感想も語ります。
顔のキズはどうしたのか。
幼少の頃、不発弾の爆発事故にあったせいです。
顔のキズどころか、全身をツギハギしています。
その時、母親も亡くしています。
責任者が4人いて、BJは復讐したいと考えています。
そのうち2人が死ぬエピソードがありました。
当然殺したわけではなく、確か事故死でした。
残りの責任者のエピソードは未見です。(無いのかもしれません)
キズを境に色が違っていますが、これは事故の際、移植の皮膚を提供してくれたのが黒人の子だったからです。
他の日本人の子供はみんな怖がって提供を断ったのです。
大人になってからBJを好きになった女性が、ずっといっしょにいたいからと自分の皮膚を使ってほしいと死ぬ間際に言い残します。
しかし元の皮膚は黒人の子との友情の証なので、BJはそうしませんでした。
このエピソードは好きです。
タイトルは『土砂降り』でした。
なぜモグリの医者をしているのか
はっきりした描写は未見ですが、自分を助けてくれた先生が派閥争いか何かで追放されたので、医学界に不信感を持っていると思われます。
免許を取ると法外なカネを取れないという本人のセリフがありますが、本心ではないでしょう。
彼は粗末な暮らしをしています。
辺鄙なところに住んでいる理由は、受け持った大工が病をおして建てた家だからです。
このエピソードも好きですが、これは「建て替えない理由」ですね。
あの場所に住んでいる理由のエピソードは未見です。
ブラックジャックの本名は?
間黒男(はざまくろお)です。
ブラックジャックとは黒男という意味です。
なぜ本名を名乗らないかについては不明です。
無免許で活動していることと関係があるのかもしれません。
家族はいるのか
母親は不発弾の破裂で亡くなりました。
父親は別の女を作って海外暮らしです。
彼も作中で亡くなります。
兄弟については義理の妹がいましたが、彼女も亡くなりました。
今のBJは天涯孤独のようです。
義理の母はいますが、父親の財産を渡したくないがためにBJを殺そうとしました。
なぜ一年中コートを羽織っているのか
理由は不明です。
寒がりというわけでもないようです。
常夏の国へ言った時に聞かれて「暑いから」と答えていたような気がしますが、それでは理由が分かりません。
ピノコは何者なのか
双子の姉のコブの中に体のパーツが入っていて、BJが摘出して組み立てた子供です。
姉が18歳の時のことだったので、ピノコも自身を18歳と称しています。
しかし見た目は小さい子供です。
「アッチョンブリケ」とはどういう意味なのか、造語であるとだけ本人が言っていました。
こんな本があったとは(笑)
シュタインズゲートの「エル・プサイ・コングルゥ」のようなものでしょうか。
「特に意味はない」
ドクター・キリコは何者なのか
安楽死を生業としているBJのライバルですが、彼は元軍医です。
戦場で兵士を安楽死をさせ、その意義を認めるようになります。
BJと対立することが多いですが、悪人という設定ではないと思います。
2人が意気投合することもありました。
当時は安楽死を悪と考える風潮があったような気がします。
(今もそうかもしれませんが)
しかし作中で必ずしも悪人として描かれていないあたりは先進的だと感じました。
彼はあきらめがよすぎるせいで、BJと対立するのでしょう。
そのせいで父親を殺したこともあります。
自身を安楽死させようとしたこともありました。
これも確かBJが治してしまいそうなラストだったと思います。
初登場時のエピソードを探しているのですが、一時期封印されていた作品のようです。
現在の封印作品は「快楽の座」「植物人間」「指」の3本で、それには該当していないようなので、そのうち見つかると思います。
調べたところ、『恐怖菌』で初登場となっています。
原子力船むつの放射能漏れ事故をモチーフにしていたので、当時単行本未収録となっていたようです。
最終回はどうなった?
文庫の最終巻の最後を見たところ、最終回らしい内容ではありませんでした。
BJは色々なスタイルで刊行されていますが、どれも連載順にはなっていないようです。
内容すら大きな変更がなされたりして、どうも全貌を捉えにくいです。
参考
しかし読んでいく中で、最終回っぽいエピソードを見つけました。
BJが飛行機の中で見る夢の中で、これまでの登場人物が現れます。
劇的な内容ではありませんが、最終回にできそうな内容だと思いました。
続けようと思えば続けられる、あっさりした終わり方でした。
実際、最終回のあとにも読み切りが何作か作られたようです。
調べたところ、やはりこのエピソードが最終回ということでした。
タイトルは『人生という名のSL』となっていますが、BJが乗っていたのは飛行機だったはずです。
ブラックジャックのアニメまとめ
TV版、2時間SP、OVA、劇場版と多くの作品があります。
アニメ化が平成からというのは意外でした。
OVA版は最近ブルーレイのセットが発売されています。
アマゾンプライムでおそらくすべてのアニメを見られるようです。
ブラック・ジャック(TV版)全64話
ブラック・ジャック21 全17話
ブラック・ジャック <OVA> 全12話
ブラック・ジャック 劇場版(1996年)
ブラック・ジャック ふたりの黒い医者(2005年劇場版)
派生作品であるヤングブラック・ジャックもアニメ化されていました。
本木雅弘主演の実写版を見つけました。
漫画派生作品まとめ
ヤングブラック・ジャック
天才外科医ブラック・ジャック。なぜ、彼は無免許医となり、法外な治療費を請求するようになったのか。1960年代を舞台に医学部時代のブラック・ジャックを描く!!!
やはり無免許医となった理由は、本編では明らかにされていなかったのかもしれません。
全14巻!
これだけ続くというのは好評の証と言えるでしょう。
Dr.キリコ~白い死神~
<神の手>ブラック・ジャックの強力なアンチテーゼとして登場した<死神>キリコ。延命では救われない魂を「安楽死」によって解放する。死神の化身と呼ばれる男の揺るぎない信念を描くヒューマンストーリー!!
ドクター・キリコは主役を張れるキャラクターです。
劇画調の絵もよく合っています。
これも面白そう。
『ドクターキリコ白い死神』全話感想 Drキリコがかっこいい!妹ユリも登場
#こんなブラック・ジャックはイヤだ
【手塚先生ごめんなさい!禁断のB.Jギャグ】原作崩壊!?ゆとりのB.J、良い子なキリコ、パリピなロック達にピノコのツッコミが炸裂する!
彗星の如く現れた新人イタコ漫画家、つのがいが天才的画力で描いた神をも恐れぬブラック・ジャックパロディ、ついに単行本化!しかも手塚プロダクション公認!!
著者のSNSに公開された作品だけでなく、この本でしか読むことができない合計40ページを超える描き下ろし漫画(B.Jレシピや学園モノや手塚治虫タッチに目覚めるまでのエッセイコミックなどなど)も収録。
そして巻末には、マジメに描いた美麗カラーイラストギャラリーのオマケもあります。
なんとギャグ漫画。
アマゾンで星3.7個と高評価です。
1巻は読み放題の【Kindle Unlimited】となっています。
ブラック・ジャック創作秘話 ~手塚治虫の仕事場から~
“漫画家は医者を創った。医者は漫画家を救った。”漫画史にきらめく不朽の名作「ブラック・ジャック」!! 漫画家の神様・手塚治虫先生の創作の現場を関係者の証言で再現するマンガ・ノンフィクション!!
最近新聞で紹介されているのを見ました。
『このマンガがすごい!』2012年版オトコ編1位にも選ばれました。
ブラック・ジャック~黒い医師~
完全リメイクです。
BJは劇画調の絵柄がより合っていると思います。
ブラックジャックによろしく
読んだことがないので、本当にブラックジャックと関連があるのかは分かりません。
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